メルセデス・ベンツ CLSクラスの中古車に興味をお持ちのあなたへ。その流麗なデザインと卓越した走行性能は、多くのドライバーを魅了してやみません。
しかし、中古車となると「どんな点に注意すれば良いのだろう?」、「故障しやすい箇所はあるの?」といった不安がつきものです。特に個性的なシューティングブレークモデルに関しては、さまざまな噂も耳にするかもしれません。
この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消し、ベンツ CLSの中古車選びで後悔しないための重要な注意点を、わかりやすく徹底解説します。
CLSの中古車市場の動向から、具体的なモデル選びのポイント、気になる故障事例、そして維持費に至るまで、購入前に知っておくべき情報を網羅的にお届けします。この記事を最後までお読みいただければ、きっとあなたに最適な一台を見つけるための確かな知識と自信が得られるはずです。

記事のポイント
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CLS中古車選びで失敗しないための具体的なチェックポイントがわかります。
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シューティングブレークモデルの不人気説や廃止理由、特有の欠点について理解が深まります。
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W218型CLS350など、特定モデルの故障しやすい箇所とその対策を学べます。
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ベンツ認定中古車のメリット・デメリットや、CLSのリアルな維持費が把握できます。

プレミアムモーターズ・イメージ
ベンツ CLS 中古購入で後悔しないための重要チェックポイントと注意点

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メルセデス・ベンツ CLSクラスは、その美しい4ドアクーペスタイルで多くの人々を魅了し続けています。中古車市場でも人気がありますが、購入後に「こんなはずではなかった…」と後悔しないためには、いくつかの重要なチェックポイントと注意点を押さえておくことが不可欠です。
ベンツ CLSの中古車市場とは?賢い選び方の第一歩
ベンツCLSの中古車は、年式や走行距離、グレードによって価格帯に幅があります。初代(C219型)、2代目(C218型/X218型)、そして現行型(C257型)とモデルチェンジを重ねており、それぞれに特徴があります。
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初代(C219型): 比較的リーズナブルな価格で見つかる個体も増えてきましたが、年数が経過しているため、状態の見極めがより重要になります。
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2代目(C218型/X218型): クーペモデル(C218)に加え、スタイリッシュなステーションワゴンモデルである「シューティングブレーク」(X218)が登場した世代です。中古車市場での流通量も比較的多く、デザインと性能のバランスから人気があります。
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現行型(C257型): 最新の技術やデザインが取り入れられていますが、中古車価格はまだ高めです。状態の良いものが多い傾向にあります。
賢い選び方の第一歩は、まずご自身の予算と、CLSに何を求めるか(デザイン、走行性能、積載性など)を明確にすることです。そして、信頼できる販売店を選び、可能な限り試乗して車の状態を自分の目で確かめることが大切です。
要注意!CLS シューティングブレークの不人気説と廃止理由の真相
CLSシューティングブレークは、そのユニークなスタイルで一部のファンから熱狂的な支持を得ましたが、「不人気だったのでは?」という声や、なぜ一代限りで廃止されてしまったのか疑問に思う方もいるでしょう。
不人気説について:
シューティングブレークは、ニッチな市場をターゲットとしたモデルであったため、セダンやSUVのような量販モデルと比較すると販売台数は限られていました。しかし、その独創的なデザインと実用性から、特定の層には高く評価されていました。
廃止理由の真相:
CLSシューティングブレークが現行モデル(C257型)でラインナップされなかった主な理由としては、メルセデス・ベンツ全体のモデルラインナップ戦略の見直しが挙げられます。
CLS シューティングブレーク 前期・後期モデルの具体的な違いと比較

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2代目CLS(C218/X218型)のシューティングブレークには、マイナーチェンジによる前期型と後期型が存在します。主な違いは以下の通りです。
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エクステリアデザイン: 後期型では、フロントグリルやバンパーのデザインが変更され、より洗練された印象になりました。ヘッドライトの意匠も変更点の一つです。
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インテリア: 後期型では、ナビゲーションシステムのディスプレイが大型化されるなど、操作性や質感が向上しています。
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パワートレイン: 細かな改良が加えられている場合があります。例えばディーゼルモデルの「CLS220d」は後期型から導入されたグレードです。
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安全装備: 後期型になるにつれて、より先進的な安全運転支援システムが標準装備またはオプションで選択できるようになる傾向があります。
中古車を選ぶ際には、これらの違いを理解し、どちらのモデルが自分の好みやニーズに合致するかを比較検討することが大切です。
CLS シューティングブレークならではの欠点とは?購入前に知っておくべきこと

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CLSシューティングブレークは魅力的なモデルですが、その特殊な形状ゆえの欠点も存在します。
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後方視界: デザインを優先した結果、クーペ同様に後方視界が良いとは言えません。バックカメラが付いている車両を選ぶか、慣れが必要です。
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荷室の高さ: ルーフラインが傾斜しているため、ステーションワゴンとしては荷室の高さに制約があります。背の高い荷物を頻繁に積む方は、事前に確認が必要です。
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ボディサイズ: 全長が長く、特に都市部での取り回しや駐車場選びには注意が必要です。
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部品の希少性: セダンモデルと比較すると生産台数が少ないため、万が一の際に特定の外装部品などの調達に時間がかかったり、高価になったりする可能性が考えられます。
これらの欠点を理解した上で、それでもシューティングブレークのデザインや個性に魅力を感じるのであれば、きっと満足のいくカーライフが送れるでしょう。
故障が心配?CLS シューティングブレークの主な故障箇所と対策

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輸入車、特に年式の経過した中古車を購入する際に気になるのが故障のリスクです。CLSシューティングブレークも例外ではありません。
よく報告される、あるいは注意しておきたい故障箇所としては以下のようなものがあります。
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パワーウィンドウの故障: ワイヤーの経年劣化により、ガラスが突然落ちるという事例が報告されています。前兆としてキーキーという異音がすることがあるようです。
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エアコン関連のトラブル: コンプレッサーの故障やガス漏れなどが考えられます。特に夏場にエアコンの効きが悪くなる場合は注意が必要です。
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ミッションの不具合: 冷間時にミッションの繋がりが悪く、車体が前後に揺すぶられるといった症状が報告されたケースもあります。ミッションコンピューターのデータ書き換えや、場合によってはミッション本体の修理が必要になることも。
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サイドブレーキ(パーキングブレーキ)のトラブル: ワイヤーの問題やペダルユニットのギア噛み込みなどで、解除できなくなる事例があります。
対策としては:
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定期的なメンテナンス: 最も基本的な対策です。信頼できる整備工場で定期点検を受け、消耗品は適切なタイミングで交換しましょう。
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保証の活用: 購入時に保証が付いているか確認し、内容を理解しておきましょう。認定中古車であれば、手厚い保証が付いている場合があります。
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異変を感じたら早めに点検: 小さな異常でも放置せず、早めに専門家に見てもらうことが、大きな故障を防ぐポイントです。
CLS シューティングブレークのエアサスは大丈夫?交換費用や寿命について
CLSシューティングブレークの一部グレードや、オプションでエアサスペンション(エアサス)が装備されている場合があります。エアサスは快適な乗り心地を提供する一方で、故障すると修理費用が高額になるというイメージをお持ちの方も多いでしょう。
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エアサスの寿命: 一般的にエアサスの寿命は走行距離や使用状況によって異なりますが、5年~10年、あるいは走行距離5万km~10万km程度が一つの目安と言われることがあります。
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故障の症状: 車高が上がらない、下がったままになる、警告灯が点灯するといった症状が現れます。
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交換費用: エアサスが故障した場合、部品代と工賃で高額な費用がかかることがあります。1箇所あたり十数万円から、システム全体の交換となると数十万円単位になることも珍しくありません。
中古車でエアサス搭載車を選ぶ場合は、過去の整備記録でエアサスの交換歴があるか、現状で異音や車高異常がないかなどを入念にチェックすることが重要です。
W218型CLS350の故障事例と中古車選びのポイント

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CLSの2代目にあたるW218型のCLS350は、中古車市場でも人気のあるモデルの一つです。搭載されている3.5リッターV6エンジン(M276エンジンなど)は比較的信頼性が高いとされていますが、それでもいくつかの注意点があります。
主な故障事例と注意点:
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エンジンオイル漏れ: エンジンヘッドカバーのガスケットやオイルフィルターハウジングのシールなどからオイル漏れが発生することがあります。定期的な点検と、必要に応じたガスケット類の交換が重要です。
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タイミングチェーンや関連部品の摩耗: エンジン始動時の異音(ガラガラ音など)は、タイミングチェーンテンショナーやチェーン自体の摩耗のサインである可能性があります。放置するとエンジンに深刻なダメージを与えるため、早期の点検・修理が必要です。
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NOxセンサーの故障: ディーゼルモデルだけでなく、ガソリンモデルでも排出ガス関連センサーの故障は起こり得ます。NOxセンサーが故障するとエンジン警告灯が点灯することがあります。
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電子制御部品の不具合: 各種センサーやコントロールユニットなど、電子部品の故障も報告されています。
中古車選びの際には、エンジンからの異音がないか、警告灯が点灯していないか、整備記録がしっかり残っているかなどを確認しましょう。また、信頼できる専門店での購入や、購入前の点検を依頼することも有効な手段です。
ベンツ CLS 中古車選びの総合的な注意点と賢い選択

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ここまでモデル特有の注意点を見てきましたが、ここからはベンツCLSの中古車を選ぶ上で共通する、より総合的な注意点と賢い選択について解説します。
ベンツの認定中古車を選ぶメリット・デメリットとは?CLSの場合は?
メルセデス・ベンツには、メーカーが定めた厳しい基準をクリアした「認定中古車」制度があります。CLSの中古車を検討する際にも、認定中古車は有力な選択肢の一つです。
メリット:
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品質への安心感: 最大100項目にも及ぶ点検・整備項目があり、メルセデス・ベンツの基準に適合した整備が行われています。
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充実した保証: 新車に近い保証が付帯されることが多く、購入後の万が一の故障にも無償または少ない負担で対応してもらえる場合があります。
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ロードサービスなど付帯サービス: 24時間対応のロードアシスタンスサービスなどが付いていることもあり、遠方でのトラブル時も安心です。
デメリット:
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価格が高い: 一般の中古車と比較して、車両本体価格が高めに設定されています。
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選択肢が少ない: 一般の中古車市場に比べると、流通している台数が限られるため、希望のグレードや色のCLSが見つかりにくい場合があります。
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カスタムされた車両は少ない: 基本的にノーマル状態の車両が中心となります。
CLSの場合、特に年式の新しいモデルや、安心して長く乗りたいと考える方にとっては、認定中古車は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。多少価格が高くても、その後の安心感や保証内容を考慮すると、結果的にコストパフォーマンスが良い場合もあります。
ベンツの中古車を買う時の一般的な注意点とは?CLSにも共通するポイント
CLSに限らず、ベンツの中古車全般に言える注意点があります。これらはもちろんCLSを選ぶ際にも重要なポイントとなります。
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整備記録の確認: これまでのメンテナンス状況がわかる整備記録簿(メンテナンスノート)は必ず確認しましょう。定期的にディーラーや専門工場で点検・整備されてきたかどうかが、車両の状態を推測する上で非常に重要です。
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修復歴の有無: 車の骨格部分(フレームなど)を修復した「修復歴車」は、安全性や走行性能に影響が出ている可能性があるため、基本的には避けるべきです。販売店にしっかりと確認しましょう。
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走行距離と年式のバランス: 走行距離が極端に少ない、あるいは逆に多すぎる車両は注意が必要です。年式相応の適度な走行距離で、定期的にメンテナンスされてきた車両が理想的です。
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内外装の状態: シートのへたりや内張りの傷、塗装の状態などを細かくチェックします。特にCLSのような高級車は、内装の質感が所有満足度に大きく影響します。
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電装系の動作確認: パワーウィンドウ、ナビゲーション、エアコン、各種ライト類など、電装品がすべて正常に作動するか確認しましょう。輸入車は電装系のトラブルも少なくありません。
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試乗: 可能であれば必ず試乗し、エンジンやトランスミッションのフィーリング、足回りからの異音、ブレーキの効き具合などを自分の感覚で確かめましょう。
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信頼できる販売店の選択: ベンツの整備実績が豊富で、購入後のアフターサービスもしっかりしている販売店を選ぶことが、中古車選びで最も重要なポイントの一つです。
これらの注意点を押さえておくことで、より安心してベンツCLSの中古車選びを進めることができます。
ベンツ CLSの維持費は年間いくら?具体的な内訳と節約術

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ベンツCLSを所有する上で気になるのが年間の維持費です。具体的な金額は、モデル(排気量、ディーゼルかガソリンかなど)、年式、走行距離、駐車場の有無、加入する自動車保険の種類などによって大きく変動します。
主な維持費の内訳:
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税金:
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自動車税(種別割):排気量によって異なり、CLSクラスでは年間数万円から。 (例:CLS350(3.5L)なら58,000円/年 ※2019年9月30日以前登録の場合)
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自動車重量税:車両重量に応じて車検ごとに納付します。(例:1.5トン超~2.0トン以下の場合、年間16,400円)
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保険料:
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自賠責保険:車検時に加入が義務付けられています。
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任意保険:年齢、等級、車両保険の有無などで大きく変動します。輸入車は車両保険が高めになる傾向があります。
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燃料代: 燃費(CLS220dのようなディーゼルモデルは比較的良好
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メンテナンス・修理費用:
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車検費用:法定費用に加え、点検整備費用、部品交換費用などがかかります。ディーラー車検か、専門工場かによっても費用は異なります。
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定期点検費用:オイル交換、フィルター交換など。
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消耗品交換費用:タイヤ、ブレーキパッド、バッテリーなど。
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故障時の修理費用:突発的な故障に備えて、ある程度の予算を見込んでおく必要があります。
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駐車場代: 自宅に駐車場がない場合は月極駐車場代がかかります。地域によって大きく異なります。
CLS220dの場合、オーナーへの取材に基づいた試算では、年間維持費が約52万円(地方在住、駐車場無料)から、都内ではそれ以上になるケースも報告されています。
維持費を抑える節約術:
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信頼できる専門工場を見つける: ディーラーよりも工賃を抑えられる場合があります。OEM部品やリビルト部品をうまく活用してくれる工場だとさらに節約できる可能性があります。
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任意保険の見直し: 複数の保険会社の見積もりを取り、自分に合ったプランを選びましょう。車両保険の免責金額を設定することでも保険料を抑えられます。
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燃費の良い運転を心がける: 急発進・急加速を避け、エコドライブを意識することで燃料代の節約につながります。
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DIYできるメンテナンスは自分で行う: 簡単な洗車やタイヤの空気圧チェックなどは自分で行うことで、費用を抑えるだけでなく愛車への理解も深まります。
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メンテナンスパックの検討: 新車や認定中古車購入時に用意されているメンテナンスパックは、長期的には整備費用を抑えられる場合があります。
ベンツCLS 中古注意点を総まとめ!賢い選択で理想の一台を
この記事では、ベンツCLSの中古車を購入する際の注意点について、モデル特有のポイントから一般的な確認事項、そして維持費に至るまで詳しく解説してきました。
賢い選択をするための重要ポイントの再確認です:
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情報収集と比較検討を徹底する: モデルごとの特徴、前期・後期の違い、市場価格などをしっかり調べましょう。
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車両の状態を細部までチェックする: 整備記録、修復歴、内外装、電装系、そして試乗によるフィーリング確認は必須です。
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故障リスクと維持費を理解する: 特にエアサスや特定のエンジンに関する注意点を把握し、年間の維持費も考慮に入れた資金計画を立てましょう。
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信頼できる販売店を選ぶ: アフターサービスも含めて、安心して任せられる販売店選びが成功の鍵です。
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認定中古車も視野に入れる: 価格は高めですが、品質と保証を重視するなら有力な選択肢となります。
ベンツCLSは、中古車であってもその魅力は色褪せません。しかし、高価な買い物である以上、後悔のないように慎重な判断が求められます。この記事で得た知識が、あなたが理想のCLSと出会い、素晴らしいカーライフを送るための一助となれば幸いです。